事業概要

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目的

 日本が科学技術立国を目指すためには、豊かな創造的発想を生み出す科学者や技術開発者の養成が重要です。しかし、現在の初等中等教育においては全ての児童生徒に広く教育を行うことが基本であり、卓越した意欲・能力をもつ児童生徒をさらに伸ばす体制としては不十分であると言えます。従って、現在の初等中等教育を補う形で、大学入学以前の比較的若い児童・生徒に、科学の広い分野の活動を紹介し、科学への興味と関心を醸成して科学の探究能力を育成することが急務と考えます。一方、新潟県の大学進学率は過去長期間にわたり全国で低位をしめていたこと、特に女子の高等教育に対する理解が不十分であることが見受けられるので、高等教育への地域社会の理解を促す継続的取組を行っていきます。

概要

 本取組では、いままで「おもしろ理科実験」やSSH事業やSPP事業と連携してきた経験を生かし、新たにホップ、ステップ、ジャンプとなる3段階のプログラム(ステップ1~3)を用意して、児童生徒の科学への興味と探求能力を段階的に発展させる事業を行います。また、科学分野での女性の活躍や職業選択についての広報活動をいろいろな機会に行っていきます。小学校高学年から大学入学までの間で、先端的な理数分野についての興味を保ちつつ、学習意欲・能力の継続的発展を支援して行くことが目的です。
 各コースのうち、ステップ1では、小学校5、6年生および中学生に対象を絞り、児童・生徒を選抜して参加者数30名とします。また、このプログラムでは保護者あるいは教諭が一緒に参加できることとします。ステップ2では主として中学生から高校生を対象(小学生も可)として参加者数を20名程度に選抜し、少数であれば高校教諭も参加できるようにします。ステップ3では主として高校生を対象(中学生も可)として選抜し、参加者数は10名程度とします。
 ステップ1の具体的なプログラムは、講義型の科学入門講座として「ジュニアサイエンスカフェ」、体験的実習・実験を行う「先取り!科学者の体験」から構成します。ステップ2では、科学諸分野についての研究紹介や科学を職業とする講師の体験談や研究する楽しさを伝える連続講座「サイエンスプロムナード」、各分野(数学・情報、物理学、化学、生物学、地質科学)の学習能力を養成する「科学基礎講座」、理学部各分野の実習・実験を体験する「科学実習・実験講座」から構成します。これらと並行して、受講生は希望するテーマについて研究活動を行います。ステップ3では「サイエンスプロナード」は「科学基礎講座」と共同で行いますが、講義は「科学アドバンスト講座」として、より専門的に深化した高度の内容を設定します。また並行して、「科学実験アドバンスト講座」として受講生が希望するテーマについて課題研究に取り組みます。この他、各ステップとも、国内の先端的研究施設の見学や研修をおこなう「サイエンスツアー」を設定します。

実施組織

 取組の実施体制を下図に示します。事業主体となる理学部に未来の科学者養成プログラム推進委員会(実施責任者は理学部長、以後はプログラム推進委員会と略称する)を設けて事業全体を統括します。理学部実行委員と新潟大学内の共同実行組織である自然科学研究科、工学部、農学部、男女共同参画推進室等、および連携する新潟県教育委員会、関連する地域企業、高等学校側の委員等から構成する評価・助言委員会において、事業の進捗状況や事業成果についての評価を行うと共に事業の企画・内容について助言を行います。

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